建設業『全国安全週間』【2021】取組の事例解説!(4/4)
『業種横断的な労働災害防止対策』
- 転倒災害防止対策(STOP!転倒災害プロジェクト)
- 交通労働災害防止対策
- 高年齢労働者、外国人労働者等に対する労働災害防止対策
- 熱中症予防対策(STOP!熱中症 クールワークキャンペーン)
この記事を読めば『全国安全週間』に実施すべき取組の事例が分かります!
この記事を書いている私は、建設会社で10年間安全担当の取組をしています。過去の経験と工夫により解説するので新人の安全担当者や若手技術者には参考になると思います!
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転倒災害防止対策(STOP!転倒災害プロジェクト)
作業通路における段差や凹凸、突起物、継ぎ目等の解消
作業通路の整理整頓を行い歩行場所にはモノを放置しない様にしましょう!常に整理整頓された状態で初めて日々の点検を実施し以上を発見することができます。
照度の確保、手すりや滑り止めの設置
建物内は照明設備を設置し照度の確保を実施、手すりについては階段の始まりと終わりが開口部になる場合が多いので注意ポイントです。足元には滑り止めなどの対策を工夫してください。
危険箇所の表示等の危険の「見える化」の実施
開口部周辺など立入禁止区域の周辺にステッカーなどを使い『見える化』を実施し視覚効果の活用をしましょう!朝のミーティングで説明しても、その時には忘れています。一番効果的なのは掲示物です!
建設業の安全管理『見える化』を最大限に引き出そう!
転倒災害防止のため安全衛生教育時における視聴覚教材の活用
安全訓練などには『ビデオ』による視覚教材も使用すると効果的です!特に転落災害は労働災害件数が多い災害です!近年ではオンライン社会になったため、ネットを活用した安全講義などを活用すると効果的です!社内では響かない声を外部からの声で安全に対する考え方を再認識してもらいましょう。
交通労働災害防止対策
適正な労働時間管理、走行計画の作成等の走行管理の実施
車両管理日報などにより『時間・ルート・点検』などについて管理しましょう!現場内での作業する車両であれば『荷役運搬作業計画書』も必要になります!
飲酒による運転への影響や睡眠時間の確保等に関する安全衛生教育の実施
飲酒や睡眠不足による運転への影響を教育!事故を起こした時の罰則と、会社や被害者への『多大な影響』を伝えると効果的です!
災害事例、交通安全情報マップ等を活用した交通安全意識の啓発
『通勤ヒヤリマップ』を活用し新規入場者教育や安全訓練などで『写真と地図』により視覚的に教育すると効果的です!
飲酒、疲労、疾病、睡眠、体調不良の有無等を確認する乗務開始前の点呼の実施
出発前には各種点検の実施を行いましょう!特に体調不良についてはコロナ対策として現在では最低限の実施項目です。
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高年齢労働者、外国人労働者等に対する労働災害防止対策
高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドラインに基づく措置
高年齢労働者の特性を考慮した現場内の工夫や健康チェック、安全教育に対しては理解できる内容で実施し、高年齢労働者本人には『自己の健康を守る』ための努力の重要性を理解してもらい健康づくりに『積極的に取り組む』よう周知する必要があります!
母国語教材や視聴覚教材の活用等、外国人労働者に理解できる方法による安全衛生教育の実施
文字だけではなく『見える化』を活用した図解があると言葉だけの資料よりも分かりやすく理解できます!さらにネットで翻訳機能を使用すれば簡単に翻訳文章が完成するので参考にしてください。
派遣労働者、関係請負人を含めた安全管理の徹底や安全活動の活性化
自社職員だけではなく協力業者すべてに責任があり、互いに連携していることを周知し、安全管理の重要性を理解してもらい活性化させましょう!
派遣労働者における派遣元・派遣先責任者間の連絡調整の実施
緊急時を想定し、連絡方法などの確立も必要です!
熱中症予防対策(STOP!熱中症 クールワークキャンペーン)
WBGT値(暑さ指数)の把握とその結果に基づく適正な作業環境管理、休憩時間の確保を含む作業管理の実施
WBGT値測定器を設置し、その時のリアルな状況により作業環境の改善や作業中止をふくめた判断を行いましょう!実際に作業している人は集中しすぎて倒れる事例があります。定期的な塩分と水分の摂取をとれるよう、声掛け運動を実施しましょう。
計画的な熱への順化期間(熱に慣れ、その環境に適応する期間)の設定
新規入場者や休み明けの状態や高年齢労働者などは作業の環境(気温や湿度)に適応できるよう、休憩時間の調整などの工夫をしましょう。思い切ってサマータイムの導入も効果的です。
自覚症状の有無にかかわらない水分・塩分の積極的摂取
自覚症状が現れた場合には遅い場合があるので、症状にかかわらず定期的に水分と塩分の補給をするよう教育・指示を行う!
熱中症の発症に影響を与えるおそれのある疾患(糖尿病等)を有する者に対する配慮、日常の健康管理や健康状態の確認
熱中症の発症に影響を及ぼすおそれのあるような疾病を有する者に対しては、医師等の意見を踏まえた配慮を行う必要があります!
熱中症予防に関する教育の実施
『職場における熱中症予防対策マニュアル』などを参考に教育すると分かりやすいです!ポイントは熱中症になる前の対策が重要で、定期的な塩分と水分の補給が効果的です。
建設業『コロナ禍での熱中症対策』のポイント【2020】『慌てず準備スピード対処編』!
異常時の速やかな病院への搬送や救急隊の要請
熱中症はかかると重症化しやすく『スピード対処』が回復・復帰を早めます!日ごろの訓練や対処キットの確認が重要です!
熱中症予防管理者の選任と職場巡視等
自分では大丈夫と思っていても倒れてしまう場合があります!必ず周囲の人も注意しながら作業し、作業途中の休憩時には体調確認を行ってください!確認には現場巡視での確認が効果的です。
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まとめ
本記事は『全国安全週間』の『 業種横断的な労働災害防止対策』について記載しました!その他の項目詳細については下記リンクより参考にして下さい!
人気記事建設業『コロナ禍での熱中症対策』のポイント【2020】『予防編』!